甲佐町の文化財探訪「横田の観音堂」〜令和5年7月号
「横田の観音堂」
観音堂は、甲佐高校裏手の長楽山(通称:清正公山(せいしょこうさん))の裾に鎮座され、ご本尊は 観世音菩薩様です。
この観音堂は、当時の惣庄屋 (そうじょうや)田上次郎右衛門の父である、田上氏里によって加藤清正の
十三年忌に当たる、寛永元年(1624)六月に清正公の霊を慰める為に、長楽山(現清正公山(せいしょこうさん)の山頂に建立されたそうです。
氏里は自らを四菩薩と主張する程の信心深い人であったようです。
寛保元年(1741)頃、それまでは岩下町にて祀り(まつり)継がれてきた清正像を観音堂に祀られるようになり、それ以降、長楽山は清正公山と呼ばれるようになりました。
文政七年(1824)の頃になると、このお堂も老朽化したため再建されますが、その際に清正像のみがこのお堂に残され、観音様は横田の平山に移され、その後、時期は不明ですが、現在の岩鼻の地に移されています。地区の古老によれば、「平山と言う字名(あざめい)は無く、字丸山の誤りではないか」との指摘もあります。また、「丸山は湿地であったことと、 明治十年 西南の役時に丸山付近は戦禍にあったこともあり、現在地に移されたのではないか?」と伺いました。
そして現在、横田区の皆様により11月18日の例大祭が執り行われています。
なお、長楽山に残されたお堂は明治十六年七月の大雨により壊れたため、翌明治十七年現在の地、岩鼻に移され岩鼻神社と名称変更されています。岩鼻神社境内入り口の鳥居には「加藤神社」と表示されていますが、地元では「いわはなじんじゃ」として親しまれています。
※ 文中 新・旧甲佐町史より引用部あり。
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