甲佐町の文化財探訪「陣ノ内城跡の植物」〜令和5年9月号
更新日:2023年9月1日
「陣ノ内城跡の植物」
永いこと「陣ノ内館」として親しまれていたのが、新しく「陣ノ内城」になって2年になろうとしています。壮大な陣容を誇る権力の程も大方想像出来ると思われます。
そこで別の角度からものをみるのも面白かろうと思い、この周辺の植物について述べてみたいと思います。
まず、春先になると白い可憐な花「スズシロソウ」が私達を出迎えてくれます。最近は温暖化のせいか少し早いような気もしています。暑い時は日陰が欲しくなりますよね。それにぴったりなのがドングリ(クヌギ)の大木の存在です。多分日陰を演出してくれると思います。オドリコソウも雑草としてみないで、風が吹いた時の彼らはピンクの花びらが揺れる姿は見事です。山桜や栗の木も多くありましたが、現在はありません。近年よく外来種の問題が取り沙汰されていますが、この壮大な敷地にあって「ススキ」はまだ外来種の「セイバンモロコシ」にとって代わられてはいません。
そうこうしながら下って行くと正面に緑色のシダの群生を見ることが出来ます。私は最初「オオカグマ」かと思っていましたが、熊本県の博物館ネットワ―クセンター(宇城市)で植物の観察の指導をされている前田さんによると、「コモチシダ」らしいということでした。その傍にはこれまた「ヘラシダ」も見られます。その両方が約500メートルにわたって群生している様は圧巻です。
更に運が良ければここで「ソクシンラン」という可愛い花に出会えると思いますよ。この様に見方を変えるとお城を散策する楽しみが倍増する事間違いありません。
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