甲佐町の文化財探訪「タンポ作りと拓本とり研修会」〜令和6年1月号
「タンポ作りと拓本(たくほん)研修会」
9月26日(火)、熊本市の本妙寺(加藤清正の廟所(びょうしょ))境内にて行われた、熊本県文化財保護協会主催の“タンポ作りと拓本(たくほん)とり“の研修会に参加しました。
この拓本とり研修会の歴史は古く、昭和48年、山鹿の装飾古墳での拓本とり時に参加者が誤って古墳内の対象物に直接墨液を塗る・・・という失態があったことから、『正式な拓本の取り方を習得しなければならない』ということで、昭和49年から毎年実施され、来年には50周年を迎えるに至っているようです。
今回は、講師に熊本県文化財保護審議委員・玉名文化財保護審議会会長の前川清一先生が当たられ、県内の文化財保護委員さん9名が受講しました。
タンポとは、拓本をとる際に対象物に和紙を貼り、ポンポンとたたきながら墨液を付けていく道具です。40分程で各自2個のタンポを作成しました。
タンポ作成後、境内にある記念塔・石碑等に刻まれた文字、紋様に霧吹きで水を吹きかけながら和紙を貼り付け、タンポでたたきながら墨液を付着させて文字や紋様を写しとります。これを拓本といいます。
拓本を取り終えた後、参加者の作品の観賞会を行い、予定通り午前中にて終了しました。
自我自賛ではありますが、初めての拓本とりではありましたが良く出来たと思っております。
今回の成果を町内に存在する石碑等の拓本とりに活かして行きたいと思います。
【 拓本の特徴 】
1.ほぼ実物大の作品がとれる。
2.実物を傷めない。
3.写真・実測図で表せない微妙な表現が得られる。
【 拓本とりの禁止事項 】
・対象物に直接 墨を付けてはいけない。
文責・甲佐町文化財保護委員 石坂 妙(吉田区)
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