甲佐町の文化財探訪 「中尾の釈迦堂」〜平成29年8月号
更新日:2017年8月1日
「中尾の釈迦堂」
中横田の中尾に釈迦堂があり、中には「お釈迦さん」と呼ばれる高さ145cmの釈迦如来立像が祭られています。このように大きな釈迦如来立像は、甲佐町でも珍しいものです。村の人たちの熱い信仰に支えられ、大切に祭られてきました。
元々、この堂は隣接する目野の釈迦堂山にあり、本尊として釈迦が祭られていました。釈迦堂建造とその移転・修理などは数百年前と伝えられています。
かつて、目野の里には多くの寺社があり栄えていましたが、約400年前、キリシタン大名で宇土城主の小西行長によって焼き払われたと伝えられています。
現在、目野には薬師堂だけが残っています。
さて、中尾の釈迦堂は明治30(1897)年に村人の寄附材によって、現在の地に移転・建造されたと言われています。聞くところによると、移転されたときに如来像の法衣に朱塗りがほどこされたそうです。その後、昭和の時代に更に塗り直されたということです。
今でも中尾の皆さんによって大切に祭られています。祭日にはお祭りが行われています。釈迦誕生の4月8日と釈迦入滅の2月15日が祭日となっています。
文責・甲佐町文化財保護委員 本田 荘一(上早川2区)
記事の訂正
「広報こうさ6月号」に掲載されました【甲佐町の文化財探訪〜第45回〜「八丁の十二面観音」】について、表記に誤りがありました。正しくは「八丁の十一面観音」です。
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