甲佐町の文化財探訪 「鉾まつり」〜令和元年6月号
更新日:2019年6月1日
「鉾まつり」
宮内地区には古くから「鉾(ほこ)まつり」というお祭りが伝わり、それは現在も続けられています。
今年も7月18日に広瀬と谷内の両行政区で「鉾まつり」が行われます。この祭りの発端(ほったん)は諸説(しょせつ)あるそうですが、以前、悪さをする大ウナギ(蛇)や亀に困っていた村人たちを哀(あわ)れに思った福城寺(ふくじょうじ)(美里町)の観音(かんのん)様が退治してくださった、ということに由来(ゆらい)し、感謝を込めて祭りが始まったといいます。
まず、福城寺の住職(じゅうしょく)により、7月14日にくじ引きが行われ、朝の座(迎え)と夕の座(送り)を決めます。その際の役割として、男性は露(つゆ)払い(迎え)、女性はその時に住職に出す食事(お接待(せったい))の準備をするのが習(なら)わしと聞きました。そして、7月18日に住職が広瀬区と谷内区を訪れ、お経をあげるそうです。
少子高齢化が言われて久しいですが、「この先いつまで続けられるか不安・・・」という心配の声も聞きました。これまでも「鉾まつり」を続けてこられたのは、並大抵の努力ではできなかったのではないかと思います。
この祭りがこれからもずっと続けられることを願います。
文責・甲佐町文化財保護委員 石坂 妙(吉田区)
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