野菜のもつ力を紹介します〜総合保健福祉センター「健康だより」(2023年10月)
野菜はからだによいのでしっかりとりましょうという話は聞かれると思います。実は野菜が体にもたらすよい作用は多岐にわたります。今回はその中でも3つご紹介します。
1. 食後高血糖を抑える
野菜には食物繊維が多く含まれています。食物繊維は食事でとった糖や脂にくっつき、小腸での吸収を遅らせます。糖の吸収が遅くなることで、食後に血糖値が急上昇して血管が傷つくことを防ぎ、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病予防につながります。食べる順番は、主食(ごはん)を食べる前に野菜を食べるとより効果的です。かぼちゃやイモ、とうもろこしなどは糖質が多いため控え、それ以外の野菜や海藻・きのこ類を積極的に食べることをおすすめします。
2. 食べ過ぎを防ぐ
野菜に含まれる食物繊維をエサにして、腸内の善玉菌が短鎖脂肪酸を作り出します。短鎖脂肪酸が血液に入って全身に運ばれると、食欲を抑制するレプチンというホルモンの分泌が促されます。レプチンが食欲を調整する満腹中枢に働きかけて食欲を抑えることで、食べ過ぎを防いでくれます。そのため、食事をお腹いっぱい食べてしまう方や食後や食事の間に甘いものなどを食べたくなる方は、野菜を積極的に食べることをおすすめします。野菜の摂取量の目安としては、毎食あたり両手1杯程度です。
3. 動脈硬化・認知症予防
近年認知症の発症に血液中のホモシステイン濃度の上昇が関連しているという研究結果が報告されています。ホモシステインが血液中に増加すると、血管の炎症が進み動脈硬化や認知症の要因になります。ホモシステインは、ビタミンB6と葉酸が不足すると増加することがわかっています。葉酸は緑の濃い野菜に多く含まれていますが、不足しがちな栄養素です。動脈硬化・認知症予防のために野菜を選ぶ際には、ほうれんそうやモロヘイヤ、小松菜などの葉酸を豊富に含む緑の濃い野菜をチョイスしましょう。
食物繊維がたっぷりとれる! 〜10月から旬を迎える緑の濃い野菜〜
1位 ブロッコリー 2位 春菊 3位 ほうれん草 (食物繊維含有量順)
【おすすめの食べ方】 からし和え、わさび和え、おかか和え、おひたし、ごまあえ
※マヨネーズは油が多いので、しょうゆ、香辛料やドレッシングを活用しましょう。
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