H29.2月号 甲佐町の文化財探訪 「御手洗眼鏡橋」
更新日:2017年1月23日
安平区には、甲佐神社創建にまつわる伝承が伝えられています。
阿蘇大明神の第二子甲佐大明神が、南の国を治める為に、13人の伴を連れて阿蘇からやって来ます。どこに社を築くか阿蘇大明神に尋ねると、弓を射て、その矢が落ちた所に築くよう命じます。
安平区の北側、山の頂上には大きな岩があり、一行がこの地に着いた時、寄りかかって眠ってしまいます。この岩を石の磨臥(別名「マドロミの石」)と呼んでいます。
眠りから覚めた一行は、矢を探しに山を下ります。村人に尋ねると、村人は不思議な光を出している所がありますと答え、一行を案内します。竹藪を切り開きながら進むと、溝を超えた所に光るものがあり、弓の矢が落ちていたため、そこに社を築きました。
この伝承を基にして、文政2(1819)年、甲佐大明神が降りた所に甲佐大明神降座之碑が建立されました。大明神が手を洗われた所を御手洗(みたらい)と言い、渡られた橋を御手洗橋と呼ぶようになりました。また、付近に御手洗神社と呼ばれる神社が築かれました。
後に御手洗橋は、石造りの眼鏡橋に造り替えられ、現在に至っています。
(文責 町文化財保護委員 清村一男(下豊内区))
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