こころの健康の保ち方〜総合保健福祉センター「あゆみだより」
こころの健康の保ち方
皆さんは、悩んでいることはありますか?まったく悩みなんてないよ、という方はいらっしゃるでしょうか。皆、何かしら悩みを抱えています。また、悩みには、十人十色、百人いれば百通りの悩みがあります。
日本の幕末の偉人も人生を学んだといわれるフランスにおいて35歳の若さで皇帝に登りつめたナポレオン・ボナパルトは、才能あふれる人物だったと評されています。しかし、そのような人物にも悩みがありました。学校時代は言葉の訛りによっていじめられていて、そのために人づきあいが悪くなったと記載のある書籍もあります。孤立した学校生活でたくさんの悩みを抱えていたと考えられます。このようなことからもわかるように、どんなに立派で勇敢な人物であっても悩みはあるものです。
悩みは、人の心を磨いてくれる研磨剤のような働きをしてくれます。悩みを抱えることはマイナスばかりではないのです。しかし、そのような悩みがストレッサーとなり、心身の不調をきたすほどになると、黄色信号です。心身の不調をきたす前にどのようなストレス解消をするとよいのでしょう。今回は、その方法について3つご紹介いたします。
ストレスをためないための3つの方法
- 自分の幸せリストを作る
自分が好きだな、とか、心が安らぐなと思うものは皆さんお持ちだと思います。
その幸せな気持ちを高めるリストを自分がよく持ち歩く手帳やノートに書きだします。
例えば、1)寝る!(たいていのことは寝ればすっきりします)
2)本を読む(例えば、菜根譚(さいこんたん)等とても勉強になります)
3)空を眺める(雲の隙間から差し込む光をただ眺めていると心が洗われます)
4)子どもと関わる時間を持つ(子どもたちに抱きついてみたり、ふざけたり、意見を言
い合う・・といいますか、喧嘩ですね。)
5)友達との会話の時間を作る(長い付き合いの友達などと時間をつくって一緒にお茶を
飲んだりすることがとても楽しみです。)
6)自分が気に入っている、または感銘を受けた著名人の名言などを読み返す(スケジュ
ール帳に書いて時々眺めています。)
など、私のリストの一部です。
他に、クッション材(梱包用気泡緩衝材)のプチプチをつぶしてみたり、本当にちょっとし
た幸せを感じるものを挙げるといいです。ストレスを感じたら、そのリストを眺めて、リスト
から項目を選び出し、実行するだけで、気持ちが少しスッとします。
- 深呼吸をして何も考えない時間をつくる
深呼吸をすると同時に、何も考えない時間を1日のうち、10分でもいいので設けてください。忙
しかったり、心配事があると、そのことにとらわれて、考え事をしている状態が常となります。
そのような状態が続くと他のことを取り入れることが難しくなりますし、頭の中が混乱した状態に
なります。強制的に深呼吸する等の時間を設けておくといいです。
何も考えない、ということができない方は、心臓の鼓動(しっかりと鼓動を感じるというより
も、心臓の鼓動の周りを意識するという感じです。)を意識すると「無」の状態を作り出すことが
できます。他のことに意識を傾けてみるのです。
- 物事の考え方を見直す
悩みに関して、その当事者は渦中にいるため、主観的な見方しかできないことが多くあります。
しかし、そのような主観的な見方では、なかなか悩みが解決しない場合があります。そのようなと
きは、自分が鳥になった気持ちで自分自身を眺めてみてください。何か、得られるものがあるかも
しれません。
悩み事には「自分で変えられること」と「自分ではどうすることもできないこと」があります。
自分では、どうすることもできないことに、とらわれ過ぎないようにしましょう。自分自身で変え
られることを一歩一歩丁寧に向き合ってみると道が開けるのかもしれません。
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