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甲佐町の文化財探訪「沈み塘(しずみども)」〜令和7年11月号

更新日:2025年11月1日

「沈み塘(しずみども)」

 緑川沿いにお住まいの本町のご年配の方々の中には、緑川の堤防の多くを「清正公(せいしょこ)さんが造られた塘(とも)たい」と話される方が多くいらっしゃいます。

 緑川の治水や利水は、加藤清正によって行われたと伝えられており、町では清正公に対して親しみと尊敬の念を抱く方が多く見られます。

 甲佐小学校の角から県道105号線を通って緑川にかかる「中甲橋」の中央付近まで進むと、橋脚の下に中州のような地形が広がっており、そこに古い石積みが見られます。

 この石積みは、亀の甲羅のような形に組まれており、長さは約160メートル、幅は最大で約25メートルほどあります。

 この構造物は、釈迦院川と緑川の合流地点で水流がぶつかり合い、渦を巻くなどして流れが不規則になるのを整え、舟運の水路を安定させるために築かれてたものと考えられており、導流堤(どうりゅうてい)とも言われています。

 石積みの技法は、川の堤防に使われているものと似ており、江戸時代初期のものと推定されます。戦国時代の末期から江戸初期にかけての遺構であり、これが「沈み塘」の跡です。上流には、釈迦院川と緑川の合流地点が望めます。この沈み塘も、加藤清正の時代に築かれた可能性があります。

沈み塘1



沈み塘2





文責・甲佐町文化財保護委員 赤星 眞照(有安区)

 


お問い合わせ

甲佐町教育委員会 社会教育課 文化財係
電話番号:096-234-2447この記事に関するお問い合わせ


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