甲佐町の文化財探訪「ラジオ放送開始100年」〜令和7年10月号
更新日:2025年10月1日
「ラジオ放送開始100年」
ラジオ放送は、1925(大正14)年3月22日、東京・芝原より発せられ、送信出力は220ワットでした。当時、東京放送局の視聴契約者数は3,500名、視聴料は1か月1円。国内のラジオ受信機はほとんどが両耳にレシーバーをあてて聞く鉱石ラジオでした。真空管を使った3球受信機は非常に高価でした。
宮内地区社会教育センターにある甲佐町民俗資料館には、並四真空管ラジオが展示してあります。戦前〜戦後直後(昭和5年〜昭和23年頃)に松下無線株式会社(現パナソニック)で製作された物です。ST管4本の回路的には、簡単な作りです。今のラジオに比べると感度が悪く混信し、長いアンテナケーブルを接続して受信していました。
またつまみを回して、ピュー,ガーガーと音をさせながら独特の調整が必要でした。受信して聞きたかったのですが、当時の部品もなく古く傷んでいるので諦めました。
大きさは、幅230mm・高345mm・奥行160mmの木製で趣があります。
この当時は、ラジオのある家庭は少なく、高級品で、物品税が課税されていました。部品には課税されないため、ラジオの自作ブームが起こり、秋葉原の発展につながったともいわれています。
その後、プロ野球のラジオ中継が始まり、またラジオ受信機の高性能化もあり、全国的に普及しました。
文責・甲佐町文化財保護委員 成松 和夫 (浅井区)
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