介護予防のカギについて 「健康だより」 (令和6年10月号)
介護予防のカギについて 「健康だより」(R6.10月号)
甲佐町の要介護(要支援)認定者数、要介護(要支援)認定率の推移
甲佐町の要介護(要支援)認定者数、要介護(要支援)認定率のピークは平成28年3月末で、その後低下していたにもかかわらず、現在は上昇を続けています。
1947年から1949年生まれの団塊の世代が後期高齢者を迎える2025年(来年)以降、さらに上昇が危惧されます。
要介護(要支援)認定者の有病状況
甲佐町の要介護(要支援)認定者の有病状況を調べると、県や同規模市町村、国と比較し、
- 心臓病
- 筋・骨疾患
- 精神(主に認知症)がある人が多いです。
そして、ほとんどの人が複数のこれらの疾患を併せ持っていました。
心臓は心筋という筋肉で出来ています。よって、全身の筋・骨疾患も同様に悪化しているということがわかります。
また、認知症は血管の病気です。心臓と同様に脳血管も悪化しているということがわかります。
一人当たり社会保障費(年間)
甲佐町の直近令和3年度データによると、一人当たりの国保医療費は約47万円、一人当たりの後期医療費は約105万円で、いずれも全国平均よりも高い状況です。この額に一人当たりの介護給付費約36万をプラスして、年間使っているという状況です。
介護予防のカギ
現在、甲佐町では要介護(要支援)認定申請をしてその結果が判定され、介護保険サービスに繋がる期間は、およそ1か月程度となっていますが、徐々にその期間も1か月半〜2か月と伸びてきている状況があります。他の市町村では4か月かかるところもあると聞き、サービスをすぐに受けることが出来ないという問題がすでに起きている状況を知りました。
甲佐町においても、他人ごとではありません。人口は減少しているが、要介護(要支援)認定者は増加しているということは、介護を受けたくても、支えてくれる人が減っているという状況です。
このような状況の中、住民の方が医療や介護が必要な状態になっても可能な限り、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることが出来るように、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される体制の整備が急務となっており、甲佐町においても様々な施策を展開しているところです。
その一環として、各行政区を単位とした「介護予防教室」、町では「地域の集い」と呼んでいますが、現在38行政区において立ち上がっているところです。この「地域の集い」は、年齢や心身の状況によって参加を隔てることなく、誰でも参加できる地域の自主的な活動です。「地域の集い」では、血圧測定や科学的根拠に基づいて考案された体操などを実施し、地域での介護予防活動を実施しています。
住民の方が主体的に介護予防の取り組みができるようするため、町では平成27年度から「介護予防サポーター」を養成しています。昨年末時点で、48地区300名の方が「介護予防サポーター」に認定され、各行政区で活躍されています。介護保険サービスだけに頼らず、住民の方が主体的に介護予防活動を継続していくことが、大切な社会参加=介護予防のカギとなります。
今年度町地域包括支援センターでは「地域の集い」参加者の方の血圧や血液データ等を把握し、必要時支援を実施しています。気軽に介護予防や介護の相談が出来る場ですので、ぜひご利用ください。
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